いつかの未来のために、そろそろそろそろガッツリ山を登るライドをせねば……。
虫さん「やはり一度死なないと……」
というわけで虫さんからとりさんにお願いし、この暑い中柳沢峠を登りに行くのにお付き合いいただくことになった。
◆
8時頃、虫さんと揃って八王子のコンビニにて待ち合わせ。
コンビニで死に備えて氷などをボトルにじゃかじゃか準備をしていると、
やってきましたコンガリの人! このお盆休み、毎日のようにロングライドをされているので、とりさんのコンガリ具合も納得である。
そんなわけで、コンガリのとりさんにご案内いただき柳沢峠を目指す。
少しだけ日陰の涼しい登り坂。似たような道を柳沢峠200で通ったような、ちょっと違うような……?
雲一つない快晴ぶり。川の涼やかさが羨ましい。
昔、ゆたそさんと虫さんと柳沢峠ライドしたときにも見た景色。また挑みに行くんだなあ……という気持ちが高まる。
日向はとても暑い。まだ15kmほどなのに、スーッとコンビニに吸い込まれていく。
ボトルに氷を足したり、水をかけたりしながら熱を取る。たとえ15kmといえど油断はしない。
だんだん、日陰の道に吹き抜ける風が山のものらしく、微妙に涼しさを帯びている。
奥多摩唯一のセブンへと着! PCで何度か利用したことのあるセブンだったが、なんだか拡張されていて、しかもBBQ客で激混みである。ビールを買い込む姿が羨ましい。
さあ、ここからはいざ柳沢峠へ……! と覚悟も決まる道を行く。
とりさんからの提案で、ショートカットかつ涼しさ重視で奥多摩駅前を回避し、トンネルへ。
生き返るほど涼しい!! 俄然元気になるほどの涼しさ、そして道も広いし走りやすい。
日陰の道は暑いながらも比較的気持ちがいい。都会のあの感じとは訳が違う。
またトンネル、2本ほど長いトンネルを行くが、ずいぶん生き返った。
ただ、不運なことにトンネルを抜ける間にディーゼル?廃油?の混ざった水たまりを踏んでしまい、真っ黒い泥の飛沫を被ることになる。
トンネルを出てすぐ、とりさんに運んでもらっていた被る用の水でジャージを洗う事態に……(しかも落ちない)
こちらは初めて立ち止ったダムの景色。大人しめの印象だった。
涼しいトンネルと日陰から一生出たくない。
真夏に来たのは初めてだが、なんとも美しい奥多摩湖。
これまで、ここに踏み入るときには覚悟のいる、少し他を寄せ付けないような空気を感じていたことがあったが、夏の奥多摩湖畔は人に対してとても開かれているように感じた。
大好きな夏の緑だ! 山々が生きていて、青い!!
さあ、これは「道の駅たばやま」までを示す看板でもある。残り9.5km、距離にすればさほどでもないが、ここからの道のりはいつもいつも死ぬほどキツいのだ。
丹波山村にイン。
大菩薩ラインを見るたびに、2019年に皆と走った柳沢ライドで「大般若ライン」とむっちんさんたちが呼んだのを思い出し、鬼畜な大般若※の道のりに長船※を感じて頭がぼーっとしてくる。※いずれも刀剣乱舞ネタである。
こちらは日陰では元気、
日向では頭の落ちてしまう虫さんの悲しみを捉えた連作である。
たばやままでのアップアップダウンが本当にキツい。苦手である。
トンネルを出たところで暑すぎて虚無顔になり一瞬水かぶり休憩。先頭をいくとりさんは、このときはるかかなただった。
とはいえ、この夏の緑には価値がある。
息も絶え絶え、道の駅たばやまにイン。外のテイクアウトメニューは食べたことがあったが、食堂に入るのはじつは初めてだ。
景色を見ながら鹿肉そばをいただく。熱いそばなのだが、この塩味で人は生き返るのだ。スポドリなどに頼りがちだが、あたたかいもの、塩気は熱中症に効く。
虫さんが錯乱し、なぜか「辛いものはやめとく」と言った直後に坦々うどんを頼んでいた。
「とりさんが先頭だと、とりさんと話せないままライドが終わってしまう!!」ということで、ここからは順番を虫クロとりに入れ換えてスタート!
なぜだか、道の駅たばやまを過ぎると少し楽に感じる。
とりさんのチェーントラブルのタイミングですかさず足を止めて休んでみたり、頭から水を被ったり。
はちゃめちゃに涼しくきれいなトンネル。
背後で虫さんが何やら坂の理不尽さについて蕩々と説いているのが聞こえる。あと、「川に入りたい」という声も。
そんなわけで吸い込まれるように川へ。
手を浸したり、水を跳ねさせたり、涼を堪能するためにはしゃぐ女たちの図。
こんな楽しみ方ができるのも、夏の柳沢峠ならでは。夏の峠もそう悪いものではないと思う。度を越した暑ささえなければ……。
自販機休憩タイム!
かつて、ブルベで我々が休んでいると、多くの人が吸い込まれるように集まってきた自販機と仮設トイレのエリアはなくなったが、代わりにきちんとしたトイレが設営されていた。
様々な事を思い出す、日向の直登。
目指すはわらびもち! という直前で、バイクと車の事故の後処理に出くわした。こういうものを見ると、殊更安全運転を心に誓う。
そんなわけで、「湯の宿はまやらわ」に到着! お楽しみのわらびもちタイムだ。
クロ「とりさん! かわいい感じでお願いします!!!」
推しのマスコットを忘れたので、とりさんに代わりに推しになってもらった。
そして、わらびもちはよもぎをいただく。ほかに白糖、黒糖とあるが、よもぎが一番甘さ控えめなのだ。
さて、こちらはエンカウントのきむけんさん。
オネカンジャージをお召しになっていたので、半分顔がマスクで隠されていたにも関わらず、ついガン見してしまったのだった。巡り逢えてよかった!!
ここはブルベで立ち寄る余裕などなかった時代に、皆さんがわらびもちを食べていたらしい建物。
きむけんさんに撮ってもらった一枚、これから3キロ先の頂上を目指す。
虫さん「きむけんさん、おかわりどうですか!! 頂上まで!!!」
きむけんさん「いや、もうお腹いっぱいです!」
とのことで、また3人で最後の道を行く。頂上付近でも27℃あり、やはり暑すぎるなあ……としみじみ。
そして、道の先が下っているため見えなくなる、ここ。これがラストだ。
柳沢峠の頂上、無事に到着!! 明るい時間だし、コーヒーは美味しいし、ここまで来ても元気で嬉しい。
久々の峠らしい峠に達成感がしみじみ。
富士山が右端に僅かばかり見える。
そして、ここから下りを軽快に。
なんだか随分道が綺麗になったような。
下れば下るほど、暑い。ダウンヒルは自宅に篭っている間にすっかりヘタクソになってしまった。
ズイフトでは得られないもの、本当にしみじみと下りの大切さを思い知る。
虫さん「あ!!!桃売ってるとこあったよーー!!!!」
気が狂ったように桃が好きなクロ、急遽Uターンをして桃の直売所に吸い込まれていく。
傷桃とはいえ8個500円という凄まじい安さ。ぺろっといけるだろうと自分に誓い、購入した。ありがたいことに、お店の方がひとつひとつ新聞に包むのを手伝ってくれた。
よくよく見れば、夏の塩山には桃を買えるところがたくさんあるではないか。
かつて皆と来たときは桜が満開だったな〜なんて思い返しながら、とりさんをおすすめのほうとう屋さんへとお連れする。
皆とも一人ひと鍋を貪り食べた(?)思い出のほうとう屋さん、「甲州ほうとう 完熟屋」へ。
豚肉ほうとうをいただき、涼しい店内で熱い鍋をガッッツリ食べて大満足。
塩山駅へ、無事のゴールとなった。
久しぶりの峠を楽しく、あたたかく、おつきあいしてくださったとりさんに感謝!!! 久しぶりに達成感があり、とてもスッキリした気分になった。とりさんのいる安心感は凄まじい。
ぜひまた遊んでください!!
こうして、我々の輪行姿を見届けてくださり、とりさんの見守りミッションも無事クリアとなったようだった。
◆
暑すぎると眠いというか視界が狭いというか暑いを通り越して寒い瞬間もあったけれど、奥多摩セブンを過ぎたら元気になったので、山らしい山の暑さは都会よりはマシなのだと思う。
こうして今年のお盆シーズンはすっかり楽しみきったのだった。
今日もお疲れ様でした!(帰りの電車でオレンジジュース2本飲んだ)