200、300、400と完走し、初めてのSRにリーチがかかった状態で挑む、今期の最終ブルベ。
BRM1007日本橋600
通称、東海道600である。
リーチだし最後だしなんてことになってしまうと、不安もひとしお。
こんなに暗い気持ちで一週間を過ごすのは初めてというぐらい、鬱々と600への準備を整えた。
予報では当日朝は雨。出発前日も11月中旬並みの冷え込みとなり、「寒いと死ぬ」というブルベトラウマスイッチはMAXになった。
◆
・スタート地点「木場公園」
10月7日、やんわりと雨。
7:30スタートの遅い出走組。木場公園なので間に合うのはこの時間のみ。
メリノウール混のインナーに、ストームクルーザーを着込んでスタート地点へ向かう。
雨が降っているなか、スタッフさんたちがやさしくお迎えしてくださった。なんとなく、声をかけられることも増えた気がする。
じぇんさん、またもスタートTT。
乗換を間違えたらしいが、全然準備が整っていない状態で、荷物を抱えてスタート地点に飛び込んできたので目玉が飛び出しそうになった。
朝から、変わらぬ笑いを提供してくれる彼女……。
スタッフさん方に、「小江戸400でもこんな感じじゃなかった?」と、成長しなさを突っ込まれつつ、束の間の楽しい時間を過ごす。
ぎゃいぎゃいやかましい我々のそばでは、Sメハルさんがそっと参加者のサドルをふいていらっしゃった。しとやかで、おやさしい。
虫さん「もう私たち全然だめです!参加するだけって感じです!下ネタ話すくらいしかできないので……」
Sメハルさん「大丈夫です!皆さんには下ネタがあります!」
私たちは、何か間違った立ち位置を確立しつつあるのかもしれない。
ご縁があるさまざまな人とお話しし、じぇんさんの準備もついに完了。初めてお会いするSんぱちさんが、慌ただしさを写真に収めてくださっていた。
5分ほど遅れて、ようやくのスタートとなった。
・スタート~PC1
げんなりするほどの信号峠。
都会……。
信号、車……。
確かに平坦だし、雨も出走から2時間しないくらいで止んだのだが、とにかく走りにくい。
走っちゃあ止まっちゃあの繰り返し。
それでもあこがれのみなとみらいを自転車で走れたので、個人的にはそれだけで参加した甲斐があったというもの。
みなとみらい、桜木町の景色は、学生時代にバイトしていたこともあり、とにかく好きな景色なのである。
上下着込んだレインウェアが暑くて暑くて、それでも何とかPCまでと我慢……。
強い日ざしが出る頃、貯金は40分前後で、ファミリーマートへ到着。
お腹はすいているがいまいち食欲がない。ここまでにカロリーメイトを二本ほど食べた。
じぇんさんもやっとこ固形物が食べられたらしい。
・PC1~通過チェック①
ここからはお馴染みの慣れた道。
逗子~小田原まで。
まず江の島までで大渋滞、江の島からはさりげなく向かい風、暑さや虫さんに予想外の眠気が出たりとペースが上がらず。
スタートからずっと車が多く、信号も多いのでかなりぐったりしてくる。
クロ「そういえば明日のスパークで真手の新刊がさあ」
じぇんさん「は??????」
小田原~箱根間のゆるのぼり区間でしばしのブーストじぇんさん。
10/8開催のスパーク(同人誌なるものが買える、オタクのハッピーイベント)に行きたすぎて、急遽DNFの危機が。
そんなこんなで、三枚橋のセブンイレブンに到着。箱根旧道前に最後の休憩をして、貯金1時間ほどでスタート。
久しぶりの箱根旧道だ!
きつい。
ブルベ装備の重さで箱根旧道を登るのは結構おかしいと思う。
足を使って頑張る必要はないので、天狗の前や七曲りの一部ではためらわず押し歩き。
押し歩きはブルベでははじめての経験で、ちょっとワクワクでもある。
途中、脚攣りで休んでいる参加者の方とも出会う。何ができるわけではないけれど、パンクでも何でも、道中止まっている参加者の方がいると気になって仕方がないものである。
初フロントバッグ、ブルベ用ライト用バーを装備した虫さんは、あまりの自転車の重量に相当死にそうになっていた。
買っておいたカリカリ梅が相当効いたのは、お玉ケ池の横あたりか?
とはいえ、箱根旧道は無事に登頂。
芦ノ湖へと下ってみると、ローソンが増えている。
芦ノ湖のローソン……実は、舞台弱虫ペダルに出てきた架空のスポット(原作・本来はセブン)だったのだが、ついに公式が現実となった。
ので、拝んでおいた。
そして、若干迷いつつも、箱根関所でのフォトチェックもこなすことができた。
・通過チェック①~PC2
そして、ここから3kmほど箱根峠の登り返し。きつくはないが、ここでガーミンのバッテリー残量のせいで、「バッテリーセーブモード」に強制移行。
充電をしたが、ここからはスリープモードにしかならず、画面表示状態を維持できないという厄介なことになってしまった。
箱根峠の頂上からは実は初めて下る道。
20km近く、ぎゅーーんと気持ちよく走れる。しかも、景色は抜群。一面に人の暮らしが見え、かなり感動した。
この下りがあまりに気持ちよく、本日二度目の、「このブルベに出てよかった」という想いになった。
そして、すっかり下りきり、富士市に突入。日暮れの平坦を走る。
ここでも渋滞、車の多いこと多いこと……。
ずいぶん先まで連なるテールランプを見て、綺麗だけれどやっぱりげっそり。
このあたりで、やむなしの理由でDNFになってしまった参加者の方とエンカウント。とても残念ではあるけれど、それでも推しがそばにいるのは強い!! そんな気持ちを確かにさせてくれた。
ずいぶん下ったわりに貯金はほとんど増やせず(旧道の借金を返済した程度)に、PC2のミニストップへ。
じぇんさん、虫さんは晩ご飯大休憩的にきちんとした食事をとっているが、私はおにぎりひとつ満足に食べられない。
コーラを買い、ボトルに麦茶+粉飴を100gぶち込んで、再スタート。
・PC2~通過チェック②~PC3
ここから、由比宿。
スタート地点で、「せめてここは見てほしい」と聞いていたので、細めの生活道をワクワク走る。
ちょうど、この日はお祭りが開催され、たくさんの提灯が美しく灯っていた。
昔と今の生活が混合するような、歴史文化の残る町並み。暗いながらも、ムードは味わうことができた。
そしていよいよ……サッタ峠。
登り始めはもう少し先だ。
斜度20%超ということで押し歩く気満々だが、最初からえらい眺めの道のりで、3人のテンションもだいぶハイになっていた。
じぇんさん「クリートなくなりそうだから、靴脱いで歩くわ」
虫さん「足首かたいからクリート滑りそう……」
じぇんさん「脱ごうよ!足ツボ感あるよ」
そして、靴下で押し歩く2人……。
押し歩きでも斜度の凄まじさを感じる暗い道。
人気のないのもいいことに、ホモケイデンス(あくまで他称)の本領発揮タイムである。
そんなわけで、クソのような話題で盛り上がり、途中で乗ったり歩いたりをしながら、比較的すぐに展望台へ。
エンカウントした参加者さんに、今回唯一の3人の集合写真を撮っていただいた。
キューシートによれば「富士山をバックに」???
見えるわけがない。
このとき、あまりに盛り上がりすぎて、駐車場にいたカップルの車に下品な煽りをしてしまったことは、心に秘めておこう。
②につづく