夏だ!今年こそ泊まりがけのライドができるんじゃないか!!
そんな風に浮き足立って日程を組んだ……のは2ヶ月前で、世間がアレな方向にまた向かいつつあるのは確かだが。
きいさんが「オーバーナイトライドしてみたいな〜」と言ってくれたことから水信玄餅ライドを企画したが、「どうせ2日予定を空けるならたくさん遊びたい!!石和温泉健康ランドに泊まろう!!!!」に趣旨変えをした。
結果、土曜の天気が全国的に不安定。
日曜ライドのために輪行し、土曜は軽くランチライドと健康ランド&観光を楽しむスケジュールにした。
・一日目
輪行袋の肩紐を忘れ、フロントバッグの紐でしのぐ。とりあえず、輪行で高尾駅を目指した。
一泊二日ライドのメンバーは真嬉さん、きいさん、虫さん、クロの4名。無事に高尾駅に集合した。
ゆびむっちゃんと向かう山梨県!
9:24発、甲府行きの高尾始発に陣取っていざ。天気のせいか登山客で混むことはなかったが、この電車はボックス席、お見合いの優先席、2人がけシートと座席が多く配置され、壁際がほとんどないので複数人での輪行は要注意。
高尾駅には天狗がいた。
過去の石和温泉健康ランドライドでは雨に降られながら走った道を、今日は電車で越えていく。
ランチのために降りたのは甲斐大和駅。偶然にも輪行のお兄さんたちと同じ場所で輪行解除。
普段は無人駅だが、連休初日のため駅員さんたちを多く配備しているという甲斐大和。わきあいあいとお喋りしてもらった。
駅員さんたちの記念撮影もお手伝い。
そして、クロス乗りだったお兄さんたちとも雑談し、ブルベを大雑把に進めつつ、皆さんと謎の記念撮影。とても良くしていただいて、ありがたい限り。
穏やかにお見送りされ、いざ出発! 石和温泉健康ランドまでは下り基調の15km、はたして雨に降られずにランチはできるのか。
甲斐大和駅はいきなり気持ちのいい下り。
いきなり旅ライドという景色。山梨県は近い方なのだが、遠くまで来た感がある山並みでいい気分だ。
広々、国道20号を走る。少し進むととにかく果樹園だらけ。
駅から10kmほど、開店に合わせてお目当てのレストランに来たが、予約でいっぱいとのこと。すでに車でぎっしり。
雨雲が迫っている中別のお店をリサーチしていると、不意に見つけた珈琲豆の専門店。
バイクラックもあり、気になりすぎてお邪魔すると……
中には電動の焙煎機。
そしてかなりの種類の生豆を扱っている。
入るなり早速試飲をさせてくれた。本日のコーヒーはブラジル、王道の飲みやすさだ。
他にも飲んでみたいものがいくつかあったのでお伝えすると、試飲をその場で用意してくれた。5〜6種類は試させてもらっただろうか。
他にも、お店で取り扱っているお菓子やピーナッツ、シャインマスカットまでいただいてしまい、大満喫。そうこうしているうちに外では雨が降り出していたのだが、長居してしまった。
豆を2種類選び、1つは真嬉さんからお誕生日にとプレゼントしてもらった!エチオピアは大好きなのでとても嬉しい。
さらに、ドリンクをテイクアウトし、
手作りの桃タルトも購入。テイクアウトなので店先でいただいていくつもりが、雨なのでご好意で店内で食べさせていただいた。
アイスコーヒーもタルトも全部美味しかった。
さて、再スタートをしようとすると既に自転車はびしょびしょ。雨は小雨なものの止む気配はない。
お店を出てすぐ、念のためウィンブレを着る。
めっちゃ降ってきた。
皆「woah woah〜〜!!!土砂降りを跳ね返せ〜〜〜!!!!!」
江水散花雪シングル「お前が知ってる」は7/30まで予約受付延長中だ。
拳を突き上げずにはいられない雨、気温は低くないので視界が悪い以外に苦はないが。
5kmほどだがしっかり降られ、本日の宿泊地「石和温泉健康ランド」に到着した!
軒先でフロントに預けるための輪行を組む。ビッショビショだが、売店でタオルを買って事なきを得た。
さあ、ホテルの部屋に輪行袋と荷物を置いて、駅前に観光へ向かう。
無料送迎バスの発車待ちをしていたら、近くから訪れていたおばあちゃんに声をかけられた。しばしお喋りを楽しみ、なんと別れ際にジュース代まで!!
申し訳なくもありがたく、明日のライドの飲み物に使わせていただくことにした。
駅前までバスですぐ、イオンの中の喫茶店で遅いお昼ご飯!これがなかなか安くて量が多くておいしい。
明日の朝は早いので、部屋で食べるための朝ごはんを調達。
さて、ヘパリーゼを決めて……
石和温泉駅の「駅中ワインサーバー」へ。
市内のワイナリーが作る16種類のワインが楽しめる。軒並み甘口が売り切れている人気ぶり。
赤ワインを中心にあれこれ楽しんだ。が、やっぱりつまみがほしくてそこそこで切り上げる。
バスでふたたび健康ランドに戻り、露天風呂を中心にたっぷりお風呂を楽しんでカンパイ!
鳥もつ煮めっちゃ美味しかった!!
そしてこちらは館内のゲーセンで虫さんがきいさんにゲットしたドラちゃんのコインケース。アームが強く一発取りだ。
そしてこれはなんともかわいいお弁当の具……もちマスたちにおにぎりやしいたけをゲット。
部屋に戻って、昼のコーヒー屋さんで買ったバリうま高級ピーナッツを食べながら一杯。
楽しいおしゃべりを名残惜しいくらいで締めくくり、明日の早起きに備えるのだった。
・二日目
6:30にフロント集合ということで、起床は5:15と早め。テレビをつけたら戦隊モノのドンブラザーズなるものに、ペダステ以来のトミーくんが出演していた。
豚汁におにぎりというブルベ飯を朝食とし、出発の準備。
路面がまだじっとりとしているが、いざ韮崎へ!!!
甲府市〜! 日が出てきた途端背中が暑くてびっくり。
歩道があってよかったなというトンネル。
空の様子はというと、韮崎方面はかなりどんより。天気の良い方から悪い方は突き進んでいく感じがする。
山梨特有のアップダウンを味わいながら、自販機休憩。
トマトジュース! 栄養とってえらい!
暑さと湿度の中、夏の風物詩を求めて走る。
先頭を走るクロ、後ろにいる真嬉さんとは旅感溢れるライドをめっちゃ喜びあった。
これは車の多い国道20号から逸れてすぐの辺りだろうか。
クロ「跡部歯科だよ〜!!!懐かしい!」
真嬉さん「ね!!!跡部歯科〜!!!」
かつてのオーバーナイトライドにて、韮崎駅から眺めた印象的な医院の名前だ。
車のいない道をちょろちょろっと走り、
ついにゆ〜ぷる韮崎まで来た。目的地は間も無くだ。
今にも降り出しそうな天気だが、到着!!!
じゃん!! 金精軒!!!!
いつもこんせいと読んでしまうけど、確かきんしょうなのである。
開店15分前に到着し、20分ほどで信玄餅にありつけた。過去に来たときと水信玄餅の売り方が変わっていたので少し戸惑ったが、きいさんにもこの夏のローディー名物(????)を食べてもらえてハッピーだ!!
そして、お隣にテラス席のある素敵なパン屋さんができていた。「コーナーポケット」さんというお店で、朝8:00からやっている。
水信玄餅だけではお腹に溜まらないので、喜んでパン屋へ。
冷やしたオレンジクリームパンめちゃくちゃ美味しかった。
食べたかったけど大きすぎて断念したクワガタパン。
トンカツの入ったカレーパンは高いだけあって食べ応え抜群、パン生地も甘めで美味しかった! でもここでカレーパン大とクリームパンは……真夏日にはやりすぎた。
さて、ここからは東京方面へ向かって走る。基本的に線路沿いなので、どこでやめてもいいお気楽ライドだ。
走り出して5kmくらいでめちゃくちゃ雨。ローソンに緊急ピットイン。
カフェインじゃない栄養ドリンクを探して見つけたのがこれ、ウコンの力みたいな味だ……。
「みんな蹴散らせ!!!」
せっかく雨を避けたのに、どうしても「お前が知っている」を熱唱したくなったのでつい土砂降りの中、屋根から出てしまう我々。もう今回のライドは土砂降りを跳ね返しまくりなのだ。
しばらく遊んでいると雨も止んだので、再スタート。
国道20号の複雑な横断歩道のあとは、広い歩道を少しだけ進み……
戦闘は真嬉さんに交代。お昼のお店を目指して石和まで走る。
クロ「このへん結構栄えてるね~~」
虫さん「だってほら丸の内だもん」
きいさん「なるほどそれは仕方ねえ」
甲府駅周辺は車も人も多い。それはそうだと思いつつ、丸の内だからになんだか納得。
雨が上がると結構暑いがごきげん。
山梨は、こういう川を渡るような橋の景色が多い。そしてもちろん小さな起伏。
気持ちのいい夏空。暑いのはつらいのに、夏の景色はなんでこんなにエモいんだろう。
前日にたっぷり遊んだ石和温泉駅前まで戻ってきた。
真嬉さんのジャージが夏空にとても映える。
うしろではもはや輩のごとく拳を振り上げるきいさんとクロ。
虫さん「ひこうきぐも!」
こちら、かぶとむしの森という小さな公園? に下りるスロープ。かつて羽村堰で遊んだときに似たような場所があったのを思い出す。
もうすぐランチタイムでうきうき。きいさんの顔が日焼けで真っ赤っか。
さて、いくつものランチ候補のお店に電話しては「いっぱいです」と断られ、調べて辿りついたのがこちら「ソラティオ」さん。こちらも電話で事前確認し、なんとか入れ替わりで空いたタイミングに入り込めたのだ。
明るく、かわいらしい雰囲気のお店。
畳の座席はキッズスペースのようになっており、子づれのママ友会のようなものが行われていて和やかだった。
しかしこのお店のすごさは、子どもに寛容なところや雰囲気のよさ、和やかさだけではなかった。ランチは基本的にコースで、前菜・サラダ・スープ・パン・メイン(とごはん)orパスタというラインナップなのだ。
前菜、鯛のカルパッチョ。のっけからちゃんとした量でおいしいものが出てきて期待大。
私が頼んだのは本日のパスタ。レモンと生ハムのパスタ、さわやかでとてもおいしい。この乳化したソースが夏にぴったりなのだ。
さらには、デザートを400円でつけられるということで、季節の果物(もちろんもも)のクレープと手作りジェラートのセットを付けた。
みんなが頼んだデザートもそれぞれめちゃくちゃ美味しかったし、見た目も可愛かった。
パン屋で食べ過ぎて、ここまでまったくおなかの空いていなかった私はいったいどこに行ったのか……いやあ、どれもこれもおいしかった。接客も明るくていねいで、でもしっかりオススメを教えてくれるような面倒見のよさ。本当にいい食事ができた。
ちなみにこのお店、観光地としても人気の桔梗屋さんの信玄餅パークのすぐ裏手にある。けっこう観光できる感じでいろいろ集まっているので、こんな楽しい看板も。
すっかりランチでゆったりしてしまったので、帰りは一番近い駅まで残り10kmほどのぽたぽたタイム。笛吹川沿いをのんびり走る。
川沿いを行くときには途中でシクロクロスタイムがあるのもお馴染みの展開だ。
夏の旅という景色。静岡でも似たような景色を見た気がしたけど、そういえば富士山の姿はまったく見えない。
真嬉さんに景色とともに撮ってもらった一枚。
そしてこれは景色と真嬉さん。めっちゃでかいサドルバッグが旅ライド感を表していて、それがまたいい感じ。
車がいなくて走りやすい。
のどかだな~~と思いながら、向かうは山梨市駅方面。
万葉の森という公園を横断するところで、クジャクの檻が。
噴水に吸い寄せられるようにして公園の奥へ。涼しくて気持ちがいい。ここまでじんわりじんわりと上り基調だったが、公園を出るとそこにまっていたのは……
わかりやすく、坂。
皆「めっちゃ坂!!!」
まあ、向かっているところが「展望の社」と呼ばれる神社なのだから、致し方ない。
きいさん「坂!!!」
クロ「激坂くらいでペダルゆるめたりせんよぉ~~~」
……と書くと坂好きみたいだが、なんのことはない御堂筋くんのモノマネだ。というか、人生の選択にロードバイクが影響してしまった人のバズりツイートについて話題にしていた最中というだけなのだ。そんなわけで、辿りついたのは「展望の社 差出磯大嶽山神社」である。
なんぼあってもいい記念写真。バイクも歓迎されていた。
花手水がとても可愛らしい姿。
展望台からは、すぐ隣にある笛吹稲荷神社が見える。階段でも上がってこれたようだが、神秘的な景色だ。
安産・健康・厄除けなどの神社。古今和歌集にうたわれた「しほの山 さしでの磯に 住む千鳥 君が御代をば 八千代とぞ鳴く」の通り、古来から有名な聖地だという。この歌は記憶にあったのでなんだかうれしい。
ヨゲンノトリのデザインがかわいい。
ちょうど風鈴祭の最中で、景色はさらに夏の美しさに。直射日光がジリジリで信じられないくらい暑い場所なのだが、眺めは最高だ。
すっかりお参りをして、あとは2km弱を下るだけ。
4人そろって、雨にも負けずにゴール!!
山梨市駅からは輪行だ。新しく建てられた駅であり、見た目もきれいでいい。
暑かったがゴールしてしまえばこっちのものだ。
駅構内もおしゃれ。
これは先日アマゾンプライムセールで買ったレーパンのゴムを引き抜いているシーン。いやこれは何のこっちゃという光景だが、腰回りをゴムが通り抜けていくのは笑わずにはいられない。
ご当地にちなんだものを飲み食いしながら電車に乗りたいと考えたが、近くのスーパーにも街の駅にもファミマにもそれらしいものはなかった。残念。
……と思ったら、なんと山梨市駅内のニューデイズでそれらしいものをゲット! 山梨シャインマスカットサイダー、こういうのは気分を楽しむものだ。
1時間半ほどの電車旅、お菓子をつまんだり、あれがしたいこれがしたいとワイワイ話しているうちに、あっという間に高尾駅へ。
輪行袋のなかで激しく主張するリアライト。電源を切るのをすっかり忘れていた。
一泊二日の旅だったのに、今朝会ったばっかりというような気持ちで別れを惜しみつつ……解散。いつもよりは長い時間一緒にいたはずだが、相変わらず瞬く間だった。
きいさん「なまえ:さどるばっぐ タイプ:あく ひこう」
遊び足りない2人から、帰路につくためのライドの報告が送られてくる。
今日も2人が送ってくれた東京駅はいい雰囲気だった。夏の夜も遊び足りない2人は元気に走って帰ったのだった。
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コロナでしばらくできていなかった、お泊りライド。この日記を書いているときにはまたも感染状況は悪くはなっているが、全員無事にこの旅を終えられてよかった。本当に楽しかった。
自転車とする旅も心から大好きだ。なんと幸せな時間だろうか。
今日もお疲れ様でした!(楽しい時間をありがとう)