桜の時期になると、島全体がけぶるように色づく。
そんな話を聞いていたので、今年は桜の時期を狙って伊豆大島に行こうと決めていた。暖冬も相まって、ドンピシャには早いだろうかと思いつつ予定を入れた。
コロナに負けるな!!!!!
本当は7人での泊まりだったが、社会情勢的に許されなかったメンバーもいたことをここに伝えたい(本人たちは無論元気)
◆
金曜夜発組は、きいさんと虫さんとクロ。
石切丸、蛍丸、明石国行に不在のメンバーの想いを寄せて。
いざ、乗船!!!
もちろん金曜夜の大型船といえば、酒盛りのためにある。写真は撮ったが、寒すぎたので即船内に引き返した。
当たり前だが荷物置き場はガラガラだ(荷物になるきいさん)
こちらはきいさんお手製の花陽浴!!中身はもちろんホンモノだ。瓶は重たいので、こんな持ち込みになった。
今回は各自お猪口も持ち込んでみた。
さあさあ、楽しい酒クズの旅前哨戦。コンビニで買い漁ったつまみがウマい。
本物の花陽浴と偽物の花陽浴。
これはテレビ電話で真嬉さんとおしゃべりする様子。檸檬堂もおいしいし、テレビ電話は何だか新鮮で面白い。
そんなこんなで酒とつまみをかっ喰らい、消灯時間に合わせて就寝……。
どんよりの伊豆大島に到着!!
港にはさっそくじてんしゃ協会会長の姿が。まだ三原山クライムを経験していないきいさんを山頂へと連れていくため、会長にさまざまな協力をお願いしていたのだ。
そんなわけで、着替え化粧朝ごはんをサクサク済ませて三原山へ……! アジア選手権コースから、すぐに三原山登山道へとアクセスする。
この白くぼやっとしているのが、今が見頃の大島桜だ。ソメイヨシノはこの大島桜とエドヒガンが交配して生まれたものらしい。
葉と花が一緒に咲くという特徴があるために、最初は散り際の葉桜なのかと思ったほどだ。
椿と初三原山のきいさん。
さて、落ち着いて楽しく登っていると、結構本格的な雨が降り始めた。
これはなかなか寒い。不安定な天気ではあったが、船に乗って大島に来る間に悪い方へところんでいたらしい。
ビッチョリと湿り気を帯びながら山頂へと向かう。ラスト3キロは下りも平坦もあり、少し楽になるのだ。
前が全然見えない。
平坦ゾーンが来た途端に元気になり先頭を飛ばしていくきいさん。私はサングラスが吹っ飛びビヂョビヂョに。
ついた!!やはり霧!!! とはいえきいさんは初登頂。おめでたいし、一緒に来られてとても嬉しい。
このところ、山頂から町が見えたことがないが……まあまた来ればよし。
寒いのでフニャフニャ記念撮影。
風の強さを薬研のぬいで表現しようとしたら、危うく吹き飛んだ。過去に持ち込んだお面が取り返しのつかないことになったこともあるので、肝が冷える。
風の吹き荒ぶ極寒の中をダウンヒルし、後入り組を迎えに行く前に「しま→じま」で朝ごはんを購入した。
お迎えのための岡田港へと帰還!!
熱海発のこのジェットには、夜入りができなかった二人……どろさんとゆたそさんが乗っている。
ゆたそさん「イエエエェエエイイ!!」
ゆたそさん「イエエエエエエエェエエエエエエエエィイ!!!!!!!!」
現実から解放されたゆたそさん、元気にログイン。その後ろにのんびりとどろさんの姿。
ゆたそさん、現実から四合瓶を持ってやってきた。かなり重かったらしい。
しま→じまのパンで朝ごはんタイム。これはソーセージパンと抹茶メロンパンだ。
元町寄りのパン屋さん「ペルル」にも初訪問。この辺りは、クソ寒すぎたのでチート的に会長の車で案内していただいている。
素朴な惣菜パンが並ぶ。あれこれ買ってみたが、具材が多く、ぎっっしり詰まりすぎててその重さに驚いた。
そしてこれは、見晴らしの良いエリア。噴火に備えた工事中の道の上の方なのだが、名前は出てこない。
虫さん「みんな!!かっこいいポーズして!!!!!!」
現実の閉塞感からか、すべてから解き放たれてめちゃくちゃ大はしゃぎの我々。
そして絶景ポイント、「夕日の丘 赤禿」をプラプラ散策。
久しぶりにサンセットパームラインの「ぶらっとテラス」にも寄ってみた。
そして! お昼は昨年末にオープンしたばかりのお店。北の山エリアにある「ピザよし」だ。
本格的な釜焼きナポリピザがいただける。
クワトロチーズ。とろんとろんのこってり。
サーモンクリームチーズ、これもとろとろで絶品だ。
スタンダードなマルゲリータも香ばしくてとても美味しい。皆でシェアしていただいた。
これはトイレに立ち寄った元町港の様子、開催される予定だった椿まつり用の装飾が切ない。
そして、ここから三原山ヒルクライムおかわり! 寒すぎて乗らない案も頭を過ぎったが、晩ご飯を楽しむためにいざゆかん。
雨が降っていないため、朝よりは少しあたたかい……。でも霧だ。
馬たちの姿! のどかだが、柵の前に広がるのは一面のフン。大量の、フン。
伝説の自転車乗りのポーズを真似る我々。
この辺りになるともうあと僅か、道のりも楽チンだ。
到着!! 先ほどよりは晴れ間が覗いている。
ここでもかっこいい(?)ポーズ!
さあ、冷える前にサクサクと下ろう!
青空が見えるとあたたかく、とても気持ちがいい。
三原山登山道をヒューっと下りきり……
本日のお宿「くるみや」に到着した。それと同タイミングで、早々に下っていた会長が車で朝から預けていた荷物を運んできてくれた。
実は初めてお邪魔するお宿。源泉かけ流しが楽しみだ。
倉庫に自転車を入れさせてもらい、いざお部屋へ。
五人部屋はそれぞれ三人分の布団、二人分の布団を敷いた部屋がくっついているような広々した作りだった。
いつもよりはのんびりと温泉を楽しみ、夕食は元町エリアにある「ジンガロ」へ……。
尚、ジンガロからすぐのところに、洗濯〜乾燥まで一気にやってくれるコインランドリーがあるので、ジャージはそちらに入れておいた。
なんと!! たどり着いたジンガロにはきいさん大好物のエビの姿が。テコ入れなしでこんなに見事なエビフライに出会えるなんて。
きいさんとエビ、運命的な縁をとりあえずお祝いする。
そしてこちら、ちょっと変わったこの瓶「キス・オブ・ファイヤー」がゆたそさんが持ち込んできた祝い酒だ。四合瓶でもそこそこするこいつ、素敵な祝福の日本酒をご相伴にあずかる。
松坂牛の煮込み~~~! この日の大島はかなり冷え込んだので、甘い煮込みとご飯が進む。
白飯といわず雑穀米! これだけでカロリーもゼロの予感。
今日は三原山をおかわりしてえらかった、カンパイ!
楽しい宴の途中でコインランドリーに服を取りに行ったりもする。放っといて乾燥まで終わっているのは楽々でありがたい。
これは後半戦、おつまみとして出してくれたたくわんだ。海苔と大葉が巻いてあって、これまた酒が進む。
きいさんが撮ったスピード感のあるたくわん……。
1000年以上も前から話されている弱虫ペダルのサビや、推しカプの結婚など、話題は尽きない。今日も楽しくワイワイと、夜が更けていく。
・2日目
宿に帰って23時くらいには床についたというのに、まだ眠い。とりあえず7:00に起床して、虫さんと二人朝風呂タイム。
大島は予報通り、ばっちり雨模様である。ツァイス(カエル)はうれしそうに外を眺めていた。
いい感じの量の朝ご飯だ。シンプルだが、これからケーキを食べに行く気満々なので、むしろちょうどいい。
今日もじてんしゃ協会会長のお世話になり、さるびあ丸の出時刻まで面倒を見ていただくことに。大雨と極寒すぎて自転車に乗れないので、まずは輪行状態にしてしまう。
会長!ありがとうございます!!女性のフレームサイズなら5台も軽々だ。
自転車は一度港へと預け、昨日から楽しみにしていた洋菓子店へと向かう。移動中の車内で、エアブー(中止になった同人即売会をSNS上で開催するもの)の開催アナウンスに、伊豆大島にいながらオタク5人で拍手。
島にいながら同人イベントの開催を味わえるとは……感慨深い。
そうこうしているうちに、お目当ての洋菓子店「シャロン」さん。
一日遅れ(3/8)だけど、坂道くんお誕生日おめでとう!
飲めるショートケーキとともに、お祝い。
バナナチョコレートロールケーキで、追い課金。シャロンのケーキは大好きだけど、二個もいってしまったのは初めてかもしれない。
そして、こちらはスーパーの「げんろく」さん。
兼ねてより希望していた「刺身を帰りの船に持ち込みたい!」を叶えてもらうためにやってきた。
岡田港からは約2km、元町港からも約5km。自転車さえあれば余裕の買い出し距離だと言えよう。
帰りの船のための準備を済ませ、岡田港にて待機。
港の前であら汁を配布しているとのことで、思わず駆けていく。もとはと言えば椿まつりのために用意したのでは……という気持ち。
素晴らしい、明日葉入りのあら汁は、なんとあらを入れ放題なのだ。
とろとろ、みっちり、魚の身もコラーゲンも山盛りだ。
これに、島トウガラシの一味をかけていただく。うまい! 強風の中でも身体はとてもあたたまる。
そしてついに出港の時間。大島海洋国際高校の卒業式らしく、色とりどりの紙テープが生徒たちを見送ってくれた。
きれいなあんこさんたちと、写真を撮る会長。ちなみに、帰りはジェット船に乗るため、どろさんとはここでお別れだ。
会長が撮ってくれた我々の姿。
誰にでも訪れる卒業のとき。それでもこんな時代に、いろいろな催しが中止になるなか、学び過ごした島を出ていくという光景は特別なものに感じた。
きいさんとクロ、号泣。卒業は情緒がアレなオタクにとっては尊みがすぎる。
と、泣いているきいさんに黄緑色の紙テープが。
クロ「黄緑……石切丸じゃん」
きいさん「いしきりまるぅうううう~~~~!!!!」
推しカラーの紙テープに慰められ、膝から崩れ落ちる限界オタク。
訳も分からずホットリミットで風を感じて、子安の「三戦!呼ッ!!」ふたたび。
ゆたそさん「ねえ無理!!揺れやばい、これマジで酔う……」
甲板での酒盛りは諦めて、船内で酒クズ旅を堪能することにした。げんろくさんの刺身はカンパチ、おばちゃんがサービスでマグロの脂たっぷりのところも盛っておいてくれた。
持ち込んだ日本酒ミニボトル2本に刺身盛り、ゆで卵だのつまみだの、本気モードが伝わってくる。
いざ、かんぱーーーーい!!
きいさん「酒クズの祖(むっちんさん)がいないのが悔やまれるわ」
月が綺麗ですね、エモい。
まだまだ飲むよ! そんなときのための船内自販機が大活躍。
お菓子をつまみに、ひたすらソシャゲの周回とオシャベリ。次のドロップは誰かなー大会などもした。
あっという間に、五時間半ほどの船旅が終わる。新しい大型船がもうじき就航するので、このさるびあ丸ともそろそろお別れだと思うと、なんだか胸がいっぱいだ。
竹芝ふ頭につけば、高校生たちを迎える家族の姿でにぎわっていた。
遠くから、門出のときを見つめるきいさん。
「三年間ありがとうございました!!」の言葉が刺さる。後輩からの言葉、恩師からの言葉、校歌斉唱。このときは、この一瞬しかない。
学帽が舞い上がる。旅の締めくくりに、彼らの青春の素敵な時間をほんの少しだけ、見守らせてもらった。
すべての新しい道のりに幸多からんことを祈る。
こうして、卒業の余韻を楽しみながらあたたかな気持ちで帰路についた。東京タワーの見える、信号だらけの街の灯りが眩しい道のりに、それが「都内ライドの醍醐味!」と言っていた会長の満面の笑みが思い起こされる。
何度行っても新しい楽しみ方がある伊豆大島は我らが夢の国だ。この騒ぎが落ち着いて、また皆とそろっていけますように。
◆
今回の快適な旅には現地在住のじてんしゃ協会会長のお力があってこそだということはここに記しておきたい。
ただ一応、大島を紹介する者として、今回は飛び道具的に二日間も会長のご協力で恩恵を受けてはいるが、事前に宿に大雨の場合に送迎の車を出していただけるかなどは確認もしておいてある。「知り合いの車がある前提の旅なんて真似できないよ~~」となってしまうと勿体ないので、やりようは様々。どんな人でも大島を楽しんでほしい!!
レンタカーと自転車の合わせ技もありですよ!!
今日もお疲れ様でした!(あなたは私の青春そのもの)