あのおそろしい台風から逃げ帰ってきた私たちが目にしたのは、しっちゃかめっちゃかになった伊豆大島だった。
「ちょっと落ち着いたら大島に行こう!」台風後に即決めした今回の一泊二日の旅行、陰ながら復興の足しになればという気持ちもあった。
そしてもちろん、忘れたい現実もあった!
そんなわけで、金曜夜の船上パーティーから我々は休暇とする!
メンバーは真嬉さん、きいさん、むっちんさん、虫さん、クロの5名が先発だ。
◆
そんなこんなで乾杯タイム!さよなら現実〜〜!!!!
わざわざ夜行便に乗るのは、休日が一日増えたようなお得感があるからである。人より多いぬい撮り活動も盛んですばらしい。
このホップヌーヴォーのプレモル、絶品だった。
さまざまなコンビニつまみを手に、消灯時間までの宴会タイム。グレードアップしたスマホのカメラの話とか、似合う髪色の話とか、小説における方言の誤用とか……。
大好きなみなとみらいは今日もきれいだ。そういえば、今夜の便は関内からも乗り入れがあるのだった。
「すごい!船に乗ってる!!」とスクリューによって波立つ水面を見て当たり前のことを言う女3人。
ほろ酔いタイタニック(失敗)(トラウマ持ち&未履修)
……そして。
やたら暑すぎる船内で夜は更けていく……。
気が付けば、夜明けとともに伊豆大島に着岸。今朝は岡田港である。
自転車をさっと組んで、岡田港の待合所まで向かう。熱海発便でどろさんが参戦するので、待合所で身支度&朝食をとりつつゆったり待つプランなのだ。
朝ごはんの買い出し組は私と真嬉さん。岡田港の坂を上がってすぐのところに、朝7:00オープンという何とも頼もしいパン屋さんができたのだ!(前回が初訪問)
こちらが「しま←じま」である。焼き立てのパンのいい匂いに包まれて、朝のご挨拶。五人分の朝食を買って、待合所へ戻った。
と、地元のかわいこちゃんと戯れる虫さんの姿が。いや、何とも懐っこいお顔……。人間大好きの表情が素晴らしい。
さあ、自販機でパンのお供にふさわしいコーヒーをゲット。
ぬいたちとともに、いただきます! 手前のたくさんある丸いパンは、にっちりぎっちりあんこのつまったあんぱんである。
これはツナパン。ツナマヨとたまねぎでしょっぱウマイ。
化粧や朝ごはんを済ませてのんびりしていると、何と岡田港はこれから終日閉館するとの報せが。珍しく、この日一日船は元町港へ入港するらしい。
ということは?! どろさんを迎えに元町港へと行かねばならぬ。
荷物をじてんしゃ協会会長のご厚意で元町まで運んでもらい、身軽になっていざ自転車タイム。この岡田港最初の登りはいつ来ても斜度への恨み言が出てしまう。
先ほど買い物したパン屋さんを横目に……
下りながら下ハンの練習するきいさんの姿もありつつ……
半分登れば半分下り。約7kmの道のりを行く。
ついた! 元町港。あのジェット船にどろさんが乗っているのだ。
どろさんと合流し、港で朝ごはんを食べてもらっている間に、会長に預かってもらった荷物に忘れ物を取りに行く斑。
さあ、準備万端。
どろさんを加えた計6人で、実は年単位ぶりの伊豆大島ノーマル一周ライドがスタートだ!
大好きな、トンネルを抜けた景色……
見事! 伊豆大島らしい晴れやかで解放的な光景が広がっていた。この日はお天気に恵まれた、絶好の晴天だ。
まったりと、平坦のほとんどない大島を走る。
大島最初のトイレスポット、椿園。今日は動物園には行かないので、小休止のみ。
ここから、あじさいラインの入り口までが斜度キツゾーン。……と記憶していたのだが……?
私は、真嬉さんとともに先頭を行く。久しぶりの大島ライドなので、気持ち上げめのペースにしたり、さぼったり。
そこかしこに台風の爪痕は残る。
「この辺りから下りだと思う!」とか言いながら後続を待っていたら、ぜんぜん下り開始ではなかった。記憶は曖昧なものである。
筆島に至る本格下りゾーンは、ここからだ。ずいぶんフライングして「下りだと思う」を繰り返し、真嬉さんに詐欺を浴びせまくる始末。
筆島到着、いい天気だ! 伊豆大島ジャージ白黒と、親和性の高いコカコーラジャージのコラボレーション。
筆島もすっきり見渡せる!
トイレに行きたかったので、看板を頼りに長い階段を下りてみると、筆島遊泳場のための駐車場が。
階段下から見た山がエモい。
さてさて、お腹も減ってきたところで、いつものたい焼きと揚げ物を目指して波浮エリアを行く。今回は港に下りず、島一周ルートで向かうことにした。
被害の大きかった波浮エリアだけに、残っている建物は深刻そうだった。
こちら、クラウドファウンディングもやっていた「青とサイダー」さんという宿泊施設。まだまだ修繕中の様子がうかがえた。
はい、いつも階段で上がってくるところを、自転車に乗ったままで「島京梵天」到着!
と思いきや、窓口には島猫ちゃんの先客が。
人慣れしている様子で、撫でようが写真を撮ろうが大あくびの余裕。
たい焼きが焼けるまで20分ほどあるようなので、長い階段を下って「鵜飼商店」へのおつかいタイム。
お店までは、スニーカーきいさんとペラ靴持参のクロが担当した。
ほどなくして焼き上がった羽根つきたい焼き! 私はカスタードクリームにした(朝がばっちりあんぱんだったので)
おなじみコロッケをはじめとした揚げ物群……。ここは「一口」と名のつく揚げ物でもすさまじく大きいため、胃にかなり迫りくるものがある。
皆で食べるとおいしい!
さあさあ、あとは残りをまったり走って帰るのみ。
途中でコーラタイム! PCとついつい言い間違える。
こちらは、台風被害が顕著であった大島の海洋高校の様子だ。
屋根が飛ばされたタイガーさん。中では営業もしている。
あちこちに、不穏な台風の跡が。
被害の大きい地区を過ぎ、大島おなじみバームクーヘンの景色!!
もぐコロちゃんと。
ぬい撮りに魂を燃やすオタクを外から撮った図。
いくつかの坂……。
夕焼けにばっちりのタイミングで元町港へと戻ってきた!
海に沈む夕日があまりにきれい。
今日の私たち!!!!一番強いポーズ!!!!!
宿に帰る前に、アイスクリームの「トリトン」さんに寄り道。
トリトンのおじさんにそっくり。折り紙で器用に作ってあって、とても可愛い。
皆でわいわい、アイスを食べたり、シェアしたり。ここはコーヒー味が豆違いで4種類あったのだが、そのどれもが違う味で感動した。
濃い色の夕暮れ。
日が沈むのも早くなったねえ……というところで、宿に到着。今日はホテル白岩だ。
そして、お馴染みの!!私たちが大島に行き始めの時によく食べていた椿油フォンデュ。
きいさんには、ベタな大島旅をご提供したかった。
口の中がベロベロになる火傷をしようとも、揚げたての天ぷらはおいしい。
温泉も堪能し、部屋でちょっとばかし晩酌をして、伊豆大島の気持ちの良い夜は更けていく……。
・2日目
さあ!!絶品の朝食! これが多すぎず少なすぎずとてもいい。サービスでコーヒーもいただける。
ホテルのご好意で荷物の一時預かりに応じてもらえるようなので、
荷物をおいてとあるイベントへ。
ホテル白岩からほど近い、つばき小学校で開催の「ジオパーク大会」なるものだ!!!
あれこれ、島の特産品を使った食の屋台が立ち並ぶ。
伊勢海老〜!!!!この味噌汁はなんと無料なのだ。
よもぎ餅もある。
あしたばピザ、これがまた熱々、くさやのほんのり塩気でうまいのだ。
伊豆大島といえば牛乳!!
なぜかリットルを持ち歩いて誇らしげなじてんしゃ協会会長の姿も。今日はジオパーク大会で忙しく仕事をしておられた。
体育館の中の展示物と、伊豆大島らしい屋台飯をすっかり堪能し……
ここからは再びのチャリ!!! 島での足のように使う、それもまたロードの良さであろう。
トリトンさんへ2度目の訪問!!
実はこれからデザートを食べに行くのだが……しかしアイスは飲み物ということで、我慢などしない。
皆大好き、ケーキの「シャロン」へ。
ガラスケースに釘付け。
出ました、これこそ飲み物。ここのショートケーキは飲み物なのだ。
あれこれ話に花が咲く。アイスがお供だろうがケーキがお供だろうが、旅館だろうがカフェだろうがサドルの上だろうが、私たちにとっては同じなのだ。
気持ちのいい天気の中を走って、いよいよ出港の港へ。
今日も珍しく、元町港からさるびあ丸が出ることになるようだ。
どろさんとはここでお別れ!! 少し遅く出るが帰宅は早い、高速ジェット船に乗るためだ。
船が出るギリギリまで手を振る我々。
なぜか追いかけてきてまで手を振ってくれるどろさん。大島に友達を残していくのは新鮮だ……! でもここから最速で追い抜いていく、さすがはどろさん、我らの直線鬼である。
船といえばの酒盛りタイム!!これがしたくてぐだぐだ大型船帰りを選んでしまう。
サービスでもらったかりんとうがうまい。
ハイボールが好き!!!さるびあ丸は宝酒造がメインのラインナップらしく、濃くてうまい。
寒さで心配になる様子の真嬉さん。
過去に見た宝塚の舞台を当てる話で盛り上がる酒飲みたちの姿。
信号トラブルで、2時間近く遅延するハメになったこの船だったが、そのぶん酒盛りの後仮眠もできてよかった……と思うことにしよう。
今回も、伊豆大島は素敵な旅だった。これからも何度でも行きたい。何があろうとなかろうと、伊豆大島は夢の国なのだ。
今日もお疲れ様でした!!(遅延で旅の終わりを惜しむ気持ちが皆無)