・スタート〜PC1
13:00、一番最初のウェーブでスタート。信号峠の名古屋市街をゆるゆると行く。しばらくは集団になってしまうのも仕方がない。
宿場町の「有松」の景色。事前にかとさんから聞いていたお雛様たちが迎えてくれる。
福寄せ雛という取り組みらしい。全国から、廃棄や供養に出されている雛人形を引き取っているのだとか。
華やかでさっそく気分が上がる。
私たちの後ろにはばんばんさん。追い風が吹いていることを教えてくれて、めちゃくちゃ有難い。
しばらく続く高速の側道はアップダウン。
虫さん「なんで高速は平らなとこ走ってるのに私たちは起伏なんだよ!!!!!」
クロ「たしかに????」
この区間はとにかく淡々と進む。愛知県の間は信号峠とささやかな起伏が続いている感じ。
このあたりで千葉の素敵ブラックジャージのべいさんと、あきらさんに追いつかれた。2人とも速い!
べいさんの頼もしい背中。
表先生も参戦している!!軽い機材で今日も攻め攻めだ。
虫さん「先生!クソ貧血で死にます!!」
先生「まあ、何かあったら言ってください」
知り合いに会えてウキウキしている間にPC1着、貯金は1時間20分くらい。追い風でも信号の多さが響く。
ここが晩御飯とばかりにカップラーメンをいそいそと食べる。朝がゆっくりなだけで、自分の胃は正常に動いている(ように感じた)
・PC1〜通過チェック1
夕暮れの景色のなかを進んで行く。道のりはまだまだ平坦、そして追い風だ。
ささやかながらも、追い風400の一つ目の登り、「多米峠」をゆるゆると進んで行く。かなり距離は短い。
本来「ため」と読むそうだが、ここに来るまでは「たべい」だと思っていて、某氏のお顔がずーーーっとちらついていたとかいないとか……。
トンネルを抜けて、ここからエターナル静岡開始。長い長い静岡の本領発揮だ!!
日が落ちる直前に白ちょっきさんが合流。騒がしい我々と一緒に進んでくださる。
浜松の看板だ、うなきを食べたい欲が高まる。
このへんはおそらく日の落ちた浜名湖。まっすぐな道をひた走る。
明るく見える鳥居が弁天島だろうか?何とも幻想的な光景だ。
日が完全に落ち切った辺りで、道は大通りを外れ、あまりにも真っ暗なゾーンへ。
虫さん「むっちゃ暗!!!ブルベらしくなってまいりました!!!!」
クロ「暗!!!!!これは盛り上がる!!!」
はしゃいでいると、やましんさんとじんさんのパックに追いついた。通過チェックまでの数キロをご一緒させていただく。
人で賑わう通過チェック1、この辺りで貯金はだいたい2時間ほどに。
35kmくらいしか走っていないので、ここではあまりお腹が空かない。イートインがあったので、ざっくりプリンだけ口にする。
ここからは風向きに不安を込めつつ、公然シークレットにいるであろう会長への会いたさをモチベーションにリスタート。
・通過チェック1〜公然シークレット
さあ、ここからは夜!130kmくらいまでは、追い風→無風とまだまだ恩恵を受けていた。
有料道路のゲート。「自転車は無料です!」と言われ、虫さんと運動部ばりに「あざす!!!!!」と言ってしまう。
つづく平坦と、ごくたまーーーのゆる登り。
虫さん「登ってるよおおおおお!!!!!!」
ばんばんさん「はい終わった!」
虫さん「終わって!!!!ない!!!!!!!!!」
ド貧血から脚が痛いらしく心配ではあるものの、声を出す元気はあるようだ。
でた!!!思い出のくれたけイン!!!!
私たちはいつまで、あの悪夢の東海道600を思い出して、くれたけインではしゃいでしまうのだろうか。でもホテル自体はいいホテルなのである。
御前崎のあたりはすでに辛抱が必要な向かい風になっていた。
虫さん「この曲めっちゃエモいわ」
クロ「ほんと愛憎奇譚……推しカプのイメソン活動はかどる」
焼津の文字が出てきて、夜の静岡といえど進んでいることを教えてくれる。虫さんのiPhoneから曲が流れ続けるエターナル静岡。
30kmすぎで一旦休憩。
過去にブルベでオススメされたことのある、味噌汁におにぎりをインするという時短めしを試してみた。
今までなぜか機会を逃し続けていたが……これはいい!!早い!!うまい!!!お行儀が悪くて申し訳ないが、ねこまんま正義。
夜の道は多くの参加者の方と出会うし、コンビニを見かけるたびにリアライトの明るい自転車が止まっていたりして、参加者探しが結構楽しい。
宇津谷峠の前に、もう一度だけトイレ休憩。このときは公然シークレットにはトイレがないと思い、極端に恐れていた。
考えてみれば頂上にいたるまで、じんわりと20km近くは登り基調なのだった。だから、峠らしい景色になってから明治トンネルまではさほど長くない。
トンネルまでの勾配もそんなにきつくはない。
有難いことに、明治トンネルを示す看板が……!!
わかりやすいおにぎりのマークも用意されている。
まあ、看板に浮かれているとトンネルの勾配が意外とあれなのだが!!!!!
しかも石畳!!!!これはクソだ。クソだなと思いながらなぜかサイコンの写真を撮る。
前を行くばんばんさんを収めた狂気の写真。
本当の明治トンネル内は、この通りエモーショナルだ。今日は心霊的な気配もしない(過去の東海道600参照)
トンネルを抜けると、明かりとたくさんの参加者。公然シークレットはにぎやかであることと、大きなテントが用意されていることにほっとした。ついでにトイレもある場所だった、よかった……。
どうにもこうにもスタッフの皆さんに頭が上がらないが、寒さが想像よりもずっと穏やかなことに一安心。
会長に会えたことにめっちゃはしゃぎまくり、ここまでくればもう目的は達成だと、豚汁をいただく。
うまい、じんわり体の中からあたたまる。
虫さんと私が豚汁に喜んでいる様子。とにかくあたたかな炊き出しが有難い。
いつものごとく会長に「早く行け!」と言われながら騒がしくシークレットを後にする。貯金は据え置きなので安心してほしい。
この辺りで400初参加という青ジャージのお兄さんをめちゃくちゃ激励したが、元気そうだったし、初めての一回ならきっと大丈夫だろう。
・公然シークレット〜PC2
シークレットから一瞬だけ登って下り基調に入る。ついつい下りに意識が向くので、ここでちらりと登るとは思えず、微妙にミスコースを誘発していた。
ひどい向かい風は少し収まっていたような……?
地下道を押し歩く、面白い道のり。
他の参加者の方と出会えばあれやこれやと話をする。400ともなれば、寝るパターンや寝ないパターン、考えは様々だ。
この日は、満月まであと一歩といった月模様だった。街灯がそこそこ明るいので、あまり月の恩恵は受けられなかったが。
ばんばんさん「いちご狩りして〜〜〜」
虫さん「電車で帰りてえ〜〜〜」
白ちょっきさん「まだギリギリ電車あるかな??」
興津駅の看板が見える。大好きな駿河健康ランドまでもう少しだ。
虫さん「温泉入りて〜〜〜」
クロ「入ったらもう出てこないわ」
虫さん「それな」
夜の薩埵峠の脇を抜け、由比の町へと入る。こんなにしょっちゅう来るような場所だったろうか。
コンビニ休憩、このあとにファミレスで大休憩をするか、行けるところまでコンビニを繋ぎつつ行くか話し合う。
貯金はずっと2時間超えではあるが、冷川峠が待っていることもあるし、今はまだ眠くないしで先を急ぐことに。
ひとまず夜道を進み……
多分、この辺りが死の「いちごロード」じゃないだろうか。とにかく向かい風がすごくて、この区間が一番辛かった。だから写真があまりない。
時刻は3:00すぎ。かなり冷えてきて、眠気も出てくる時間だ。
期待して入ったコンビニはイートインがなく、一眠りもできそうにないのでトメルミンを飲んで夜明けまで頑張る方向に。
とにかく、このブルベは腰が痛い。むしろブルベでこんなに腰が痛くなったことがないので、爆発しそうな痛みにとにかく困惑する。
ひとみさんを参考に、電柱……ならぬ壁を倒し?てみる。よくわからない。
伊豆の国市に入り、あたりにはようやく朝の気配が出てきた。
見事な朝焼けだ。
トメルミンと日差しの効果で、すっかり眠くなっていた。夜を乗り越えただけで、とりあえずほっと一息だ。
明け方になると私の体はトイレの近さが異常になり、冷川峠に入る前に慌ててガソリンスタンドでトイレを借りることに。
と、喜んで走っていき、直前で張られたロープに気づいた。
クロ「!!!!!!!」
速度は出ていなかったが見事に転び、キューシートホルダーがへし折れ、volt800の土台が割れた。
虫さん「助けられなくてごめんな」
それでもシャッターは逃さない。無事にトイレは借りられたし、人間の方もノーダメージなのでよしとした。
さあ、冷川峠は追い風400一番の峠ゾーン。綺麗な景色とともにゆったり進む。
2月の早朝とは思えない、めちゃくちゃさわやかな気候だ。
暑くも寒くもない!!少しも眠くない!!路面はドライ!!!素晴らしい朝だ。
そして頂上へ!!!!ここでほっとしたのかこみ上げる、春コミに行きたかったという欲望!!!!!
思いを込めて、今手が離せない(物理)をツイートする。会場へ行った友達は、現地で私の魂を感じてくれたようだ。
ここから、PC2までは気持ちの良い下り。下りはそれなりに冷える。
朝日が美しい。虫さんが快走する。
無事にPC2到着!
……と思ったら。
ファミマ伊東荻店、2月末で閉店とのことで、まさかの空っぽ具合。食べるもの全然ない。
これはちょっと……ということで、レシートだけゲットして、朝ごはんは下ってすぐのミニストップで済ますことにした。
・PC2〜通過チェック2
ここまでくると少し安心した気持ちで朝ごはんを食べることができる。
もう不要な雨具をここで送り出しすることにしたが、私が持ち歩いているのはクロネコヤマトの着払い伝票。
仕方がないのでまた少しだけ先にあるファミマへイン。ここから不要な荷物を発射した。
白ちょっきさんのキュートなピンショでなごむ。このクマはいったい何用なのか?
さて、すっかり身軽になって(じつは体感はあまり変わってない気も?)伊東に入り、見知った景色の中を走る。
ここからの丘越えが逗子200だろうと鎌倉300だろうと大嫌いな私だが、残りはもう二桁、行くしかない。
百点満点の快晴だ!海も美しい。
こういうのがあるから嫌いなんだよな……と恨めしい気持ち。
この辺りになると、仮眠明けの早い人たちもぞろぞろと。後ろに続くのは私たちとはウェーブ違いのはるさん、PEKOさん、じぇんさんのグループだ。
河津桜はもう旬を逃し、少し葉が出始めている。
はるさん、PEKOさん、じぇんさんはグルメも睡眠もしっかり取っての高速巡航らしい。さすがである。
登りのあとは下り、これもまた気持ちがいい。
でもまた登る。
湯河原に入り、おそらくこの辺りでエターナル静岡が終わりを迎えたと思われる(実感したのは小田原市の看板からだが)
真鶴旧道はおしゃべりをしながらダラダラと走る。頭が悪いのでひたすら推しカプの話をしていたこと以外記憶がない。
記憶よりもめちゃくちゃ下って、通過チェック2の根府川駅に着!!
慢心は危険だが、ここまでくればゴールは見えてくるというものだ。
・通過チェック2〜ゴール
とりあえずお腹が空いたので、小田原でご飯!という気持ちでビュンと下る。
ようやく早川口まで戻ってきた。ここまで来てこの貯金なら大丈夫だということで、腰を押し付けてご飯を食べることに。
ガストにイン!400ブルベでお店でご飯が食べられるなんて、本当に有難い。お天気にも恵まれてよかった。
ネギトロご飯!これくらいなら、ブルベの最中にささっと食べても罪悪感がない。
ファミレスの窓からは、何人もの参加者が走り抜けて行くのが見えた。
すっかり見知った道を走り抜け……
おなじみ、大磯のファミリーマートで最後の休憩。虚無気味の虫さん、あと一息。
そんな虫さんから見たばんばんさん&白ちょっきさん。
最後まで頼もしい。
さあ、ラスト25kmほど!!藤沢市に突入だ。
意外とダラダラ長い134号を走り、江ノ島を通り過ぎて……
えらく渋滞している中を、何とかかんとか進んでいく。
ついに逗子へ!!
ここまできたものの、本当にあまりの渋滞にげんなりする。これはギリギリ隊で帰ってきたら心折れるだろうな、というぐらいの車の連なりようだ。
だが、おなじみの景色に帰ってきた感は高まる。軽やかにポーズを決めては見るが、このときの私はめちゃくちゃトイレに行きたかった。
ついに見えた、ゴール地点の松汀園の看板だ。
ゴール!!!正確な時間は覚えていないが 、大体貯金はずっと据え置きのまま戻ってきたようだ。
受付にはひとみさんやけーこさん、とりさん、いぢちさんも田中さんもいるし、表先生やじぇんさんたちも帰ってきていた。
知り合いたくさんのワイワイしたゴール。最後まで4人揃って楽しく無事にゴールできてよかった。
虚無の虫さんは本当に無事でよかったし、楽しくたくましく最後まで一緒にいてくれたばんばんさんと白ちょっきさんには感謝の気持ちしかない。
◆
事前の雨予報や忘れ物など、一時はどうなることかと思ったが、無事にゴールにたどり着いてよかった。
獲得標高が2100mほどと少なめなこともあり、体のダメージは少なく、後日の回復も早かった。食事が概ねずっと食べることができたのも大きいようだ。
さすがにトメルミンを入れてから明け方の胃酸には難儀したが、行動食を無理無理口に放り込むことで、大事にならずに済んだ。
まだまだショボショボではあるが、天気に恵まれ楽しく走れたことに本当に本当に感謝したい。
腰痛は要対策、喘息はどうにもならないものの、花粉と夜間の冷気が本当に辛く、終わってからも長引くので、まだまだ勝ち越しで完走とはならないようだ。
今日もお疲れ様でした!(追い風400はエターナル静岡400に改題)