5月29日、ほどほどのいい天気。
今日のライドは、峠をはしごして美味しいハンバーグを食べにいこう!というものだった。
虫さん、じぇんさんと集合するのは
先にそれぞれの峠のスペックを挙げておくと、
足柄峠 7.2km 平均勾配7.4%
明神峠 4.5km(6.6km中) 平均勾配12%
三国峠 2.1km(6.6km中)
籠坂峠 2km 平均勾配4%?ほど
となっている。
明神峠と三国峠は一続きの峠だが、その凶悪さは、ふじあざみラインの次とも言われているほど。6.6kmで、平均勾配は10%をやや上回る。
いつかふじあざみラインを楽しく(?)登るために、今日はその予行演習といったところだ。
また、籠坂峠はとても短いが、弱虫ペダルの1年次IH3日目で、鳴子章吉が命をかけたリタイア地点でもある。
ちょっとドキドキしながら、出発!
小田原駅を出発してすぐ、街中に最大勾配17%という謎の激坂が。
距離は短いものの、あまりに高いところまで車が走っているので????となる。
ルートラボから拝借してきたルートだったが、これを引いた人はいったい何を考えていたのか……その坂は、もちろん通らなくてもよかった場所であるのは言うまでもない。
20kmほど走って、コンビニでひと休憩。
程なくして、峠道へと入った。
足柄峠は、勾配の看板がやたらめったら乱立する、ちょっときつめの峠のようだ。見た目で脅されるわりに死にそう……というほどではないが、下ってくるランナーが私たちから見た左側を走行しているため、結構ひやひやする。
とはいえ、道幅は広く、舗装も良い。
緑が濃くて美しい。
標識による視界の暴力は感じるものの、つづら折りのため少しだけ楽に感じる気もする。
ただ、いよいよアスファルトが太陽の熱でムッとする時期が到来。ちょっとはりきると、暑さ慣れしていないせいか、頭が痛くなる。
無事に登頂して、
こいつは前菜にすぎないのだ……とばかりに、早々と下る。
途中、ビュースポットらしい「誓いの丘」を横目に、本日誕生日を迎えた、弱虫ペダルの真波山岳について想いを馳せる。
彼が男をデートに誘った挙句に愛やらなんやらを誓う妄想をして、女3人は俄然元気に。巡航速度も上がるというものだ。
そして、向かうは明神・三国峠。
小山交番前ににあるセブンイレブンが、鬼の峠へ向かう最後のベースキャンプになる。
ひとまずここで補給。
有難いことに、このセブンにはバイクラックが用意してあった。
ブログ等の噂によれば、ここから魔の峠入口まではそんなに距離はないという。
が、
実際は、どう見ても山!という道を、登り基調で6kmほども走らされる。
何度となく、
「ここから峠か?!」
「ここから7km弱?」
というトラップにあい、そのたびに、
「いや、斜度が10%を切ってる……どうやら違うらしい……」
と落胆するハメになった。
しかし、ようやく死の入り口が
「山梨県境まで6.6km」
という看板を、右折してすぐの道に発見。
目の前に伸びる道も、確かに勾配がきつそうだ。
そしてここからは、速度もクソもなく、ただの耐久戦。
ヒトケタ巡航なんて当たり前の、むしろサイコンが表示できる最低速度では?くらいのペースで、道の先だけをにらみつけて進む。
こんなに、体感の長い1kmがあっただろうか……?
今すぐ自転車から降りたい……。
そんなことばかり考えるが、有名な18%のドーナツ区間を超えると、ほんの一瞬だけ下り?緩斜面?が現れる。
そこで、補給ゼリーをくわえて苦し紛れに息を整えるが、すぐに理不尽な16%が待ち受けていた。
ハー……ハー……ッ……
いつまでも残り2kmの看板が現れず、死にそうになっていたところで、ようやく斜度が緩み「三国峠1.5km」の看板が。
ここからはわずかばかり勾配も緩むので、最後の力を振り絞って登りきる。
記憶にあるなかでは、2番目くらいにきつい峠だった…。
頂上で2人を待っていると、山中湖側から登ってきた同じKUOTAの女性ローディーに声をかけられた。
女性「どこからですか?」
女性「キチ×イですね!!」
???
思わず吹き出してしまう私。
お姉さんも、初対面の人にキチガ×と言ったのは初めてだそうだ。
大変気持ちよく応援してくださったが、なんというか……坂シャブに慣れるのも怖い話である。
確かに峠をはしごするって頭変だよなあ~~と思いつつ、とりあえず愛車と記念撮影。
ややあって、全員無事に到着!
記念撮影を終えると、山中湖を眺めながら絶景のダウンヒルタイム!
残念ながら富士山は見えなかったが、景色の美しさはすばらしい。
山中湖湖畔の道をゆるゆる走り、おまけのような籠坂峠を越える。
このあたりから、道の舗装具合が怪しい感じに。
このあとも道の駅すばしりの辺りなど、長いダウンヒルが続くが、車がかなり渋滞しているため、危険なうえに20km/h以下の速度でしか進むことができない。
加えて道は悪く、大型バスをよけて歩道に上がると、その歩道がこれまたクソのように荒れているという始末。
白線にはよくわからない凸凹が埋め込まれ……御殿場市街に入る頃には、したたかに打ち付けられた股がとにかく痛い。
下り基調とは思えないほど時間がかかり、ようやく御殿場IC付近の、ハンバーグレストラン「さわやか」に到着した。
この時点で17時すぎ。
まずい……
ディナータイムがはじまり、店内は混みあっている。1時間半待ちとアナウンスされ、小田原まで残り30kmほどの道のりと、自分の欲望と相談。
3人「食べていこう!!」
肉の香りにほぼ即決し、帰りのルートを組み直して、ウキウキと店内で待機。
自転車は、警備員さんのいる駐車場の電灯にくくらせてもらった。
ついでに、小型GPSもオン。
今日の峠トークで盛り上がっていると、待ち時間は意外とあっという間にすぎた。
迷いなく「げんこつハンバーグ 250g」を3人とも注文すると、10分前後で念願の肉々しいハンバーグとご対面。
丸い塊を目の前で店員さんが切り、
鉄板に押し付け、
立ち上るけむりと流れ出す肉汁を見ながらしばし待つ……
店員さん「ソースのハネがおさまったら、お召し上がりください」
もう……、もう、待てない……
ふっとびそうな理性と戦い、じらしにじらされてからのひとくち。
肉!中は赤めの半生っぽいのがおすすめなそうなので、かまわずがぶり。
肉汁が半端ない。
濃い味で、ライスが非常にすすむ。
もともと焼き目がついているため外側は固めではあるが、うまい。
内臓からあたたまって、血が巡るのがわかる。
3人とも食べ終えるのが非常に早かったため、待った割には早い時間に店を出発するこができた。
ここから小田原駅までは、下り基調の30kmほど。
完全に日は暮れてしまっているので、ルートに気を使いながら進む。
途中大型トラックの恐怖や、山北という地名の魔境や、街灯をケチった国道の闇と戦うこともあったが、無事に駅に帰りついた。
今日もお疲れ様でした!!(つぎはさわやかでエビフライ)